礒谷幸治「無重力リーダーシップ」

礒谷幸治「無重力リーダーシップ」

2024/7/10

・本書は、日本アイ・ビー・エム株式会社で営業活動しながら、社会人アメフトXリーグのキャプテンとして常勝チームへと成長させた経験から、人や組織を成長させることに興味を持ち、その後は人事として、飲食チェーン企業にて2年間でエントリー数を5倍以上にするなど、採用難易度の高い業界で次々と採用を成功させるなどのキャリアを持つ著者が、リーダーシップとはなにか、とうすれば得られるのかを考え、「無重力リーダーシップ」という、AI時代に求められるリーダーシップの新しいあり方について、著者なりの考えを述べた1冊。
・ドラッカーや松下幸之助や山本五十六は「こうしなさい」と語っているが、いまの時代にそれが効くのかについては、著者は疑問に感じている。
・リーダーシップとは本来、もっと自由でいいはずだ。なのに、自由だからこその不自由さがあるように著者は思う。
・にもかかわらず、多くの人は「こうあらねばならない」「こうしなければならない」という重力にとらわれている。
・リーダーシップを「重力」にたとえて考えてみると、これまで常識とされた「正しさ」や「〜ねばならない」というのは、地球でいえば上から下に働く重力を表現しているように感じる。
・しかし今の時代、「重力=リーダーシップ」は必ずしも一方向だけに働くことはない。広い広い宇宙のような空間だと考えれば、上も下も、前後も左右もないわけだ。
・リーダーシップは、どこかに向かって無理に引き寄せられたりはしない。ただ同じように漂う相手ーそれぞれが異なる「小宇宙」へ近づいたときだけ、お互いの引力によってふわふわと接近し、上へ下へ、前へ後ろへ、右へ左へ、360度を自由に動いてはまた離脱して、宇宙を漂いつづけていくだろう。
・著者は中学時代、入学と同時にサッカーにハマり、昭和的な「リーダー像」をなんの疑いもなく信じており、サッカーを楽しむよりも、とにかく勝って上を目指すことしか考えていなかった。
・そんな著者のやり方では、チーム全体の雰囲気をよくすることはなかったし、メンバー一人ひとりの本当の力を引き出すことができなかった。
※その後、大学でアメリカンフットボール部のキャプテンとなったが、その時の経験については、本書をお読みください。
・著者はこれまでの経験から、「リーダーが変われば、チームは確実に変わる」と声を大にして言っている。
・リーダー自身の思考・行動しだいでメンバーの思考・行動はすぐによくなるし、簡単に悪くもなる。もしもいま、「リーダーである自分が頑張っていても、チームがちっともよくならない」などとモヤモヤしているのであれば、それはリーダーシップのアプリをアップデートしていないからではないだろうかと著者は考える。
・無重力なこの時代、「べき論」に押しつけられて、自分のOSもアプリもアップデートせずにリーダーシップを振るおうとしても、無意味である。
・ブラスター(人生を変える突風を引き起こせる人)になるには、これまでの重力マシマシのリーダーシップをアンインストールして、無重力リーダーシップアプリをダウンロードし、それまでの価値観を捨て去ろうーと言うものの、これがなかなかできない。
・世の中のほとんどは「普通の人」(凡人)だが、たとえ天才でなくてもやり方しだいで、活躍できる十分なポテンシャルがあるし、多くの人はOSもアプリもアップデートしていないから、強みや個性が生かされていないように思う。
※著者がみなさんに最初にやってほしいことを提案しているが、詳細は本書をお読みください。
・本書は、「『無重力リーダーシップ』とはなにか?」「『無重力リーダーシップ』を実装する」「『無重力リーダーシップ』が社会を変える」という章で構成されており、
◇なぜ、「〇〇〇〇〇」は2000年間同じなのか?
◇「力んでいる人」の力みを抜く方法とは?
◇「自分が成長できる会社」とはどんな会社なのだろうか?
◇ビジネスの「勝ち」とはなにか?
といったAI時代に求められるリーダーシップの新しいあり方について紹介された内容となっている。
リーダーシップの新たな視座を手に入れたい方は、ご一読ください。
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