齋藤孝「20歳の自分に教えたい本物の教養」

齋藤孝「20歳の自分に教えたい本物の教養」

2024/3/24

・本書は、教育学、身体論、コミュニケーション論を専門とする文学部教授の著者が、激動の時代である現代に欠かせない6つの必須教養項目を集約し、昨今の世界情勢や社会の空気感、人々の問題意識とリンクさせながら、そのキーポイントや学び方をやさしく解説した1冊。
・本書では、「お金と資本」「宗教」「哲学・思想」「歴史」「芸術」「言葉と文学」の6つを教養の柱として取り上げている。
・「お金と資本」は、現代では重要度が増しており、他の教養があれば、お金の話はどうでもいいというわけにはいかない。
・「宗教」は、21世紀の科学の時代になれば宗教の重要性はなくなるのかと思いきや、むしろ宗教間の対立が目立ったり、宗教に安らぎを求める人が増えたりしている。
※「哲学・思想」「歴史」「芸術」「言葉と文学」が教養の柱として取り上げられている理由については、本書をお読みください。
・本書では、教養の柱のひとつに、「お金と資本」が取り上げられているが、お金というと、「教養」から少し離れているように人もいると著者は考える。
・しかし、お金の知識はこの現代社会において重要な意味を持つ。なぜなら私たちは、お金が必須の資本主義社会に生きているからだ。
・お金にまつわる一定の見識を持っていれば、精神も安定し、さらには、「教養」そのものの枠を広げ、現代社会に即したかたちで深めていくことができる。
・お金について学ぶ際、ひとつのテーマとして「投資」が挙げられている。
・実際に投資をするのは、センスや経験が必要なところがあり、著者は失敗して借金まみれになった人も知っており、簡単にはすすめられないと語っている。
・しかし、投資の本を読むのは面白く、学びがある。なぜなら、現代社会や経済について、いろいろなことがわかるからだ。
・投資家として大成功したひとりにウォーレン・バフェット(90歳を過ぎた現役投資家で、2022年の世界富豪ランキングでは5位。個人資産が10兆円を超えている)がおり、バフェットの投資哲学は、投資をやらない著者も非常に興味深く、勉強になると感じているとのこと。
・バフェットの実例や投資哲学は、投資家だけでなく、企業で働くビジネスマンにとっても役に立つ。これを学ぶことで、企業を見極める目、本質的な部分を見抜く目を養うことに通じる。
・また、日本の投資家・蓄財家として、本多静六がおり、彼の著作(私の財産告白・実業之日本社文庫)からも、お金や資本にまつわる流儀を学びとることができる。
※お金と資本を身につけるために、何をどのようにして学ぶべきか、おすすめ書籍は何かについての詳細は本書をお読みください。
・本書は、20歳の自分に教えたい本物の教養して、「お金と資本」「宗教」「哲学・思想」「歴史」「芸術」「言葉と文学」の6つを中心に取り上げており、
◇資本主義の問題点とは何か
◇宗教の全体像の手に入れ方
◇宗教を学ぶ際、何を読むべきか
◇東洋人としてのアイデンティティを獲得するために、何を学ぶべきか
◇大人の世界史の学び方とは
◇押さえておきたい美術作品と芸術家とは
◇今こそ知るべき日本語と日本文学とは
といった「本物の教養」を身につけるために必要な項目が、分かりやすく丁寧に解説した内容となっている。
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