・本書は、受験生の親のための料理教室を開講し、講座を行いながら、SNSやメディアを通して心身ともに健康になる食のメソッドを発信している「受験食事マイスター」の著者が、中学受験で「食」が重要視される理由と対策、合格するための応援メニューのレシピについて紹介した1冊。
・難関といわれる中学校の入試問題を見ると、近年は知識だけを答えさせる問題が減る代わりに、思考力を問う問題が増えている。
・知識を問う問題ももちろんあるが、それに加えて論理的に考える力などを見て、合否を判断する学校が増えている。
・近年このような入試の質が変化した背景として、
◇いかに知識を蓄えているかを問うだけでは、点数の差がほとんどつかなくなった
◇小学校や中学受験をする家庭は環境が似ているため、合格する子もどうしても似た傾向になり多様性に欠けてしまう。
があると考える。
・今、難関校や名門校が求める子の素養の一つに「家事」がある。開成中学・高校の校長が、「中学受験をするのであれば、まずは勉強する前の土台として、家庭で"家事"、その中でも、まずは"料理"をやってきてください」という趣旨のことを言っている。
・これは、目の前の合格だけにとらわれず、学校を卒業した後のことまで見据えた広い視野をもってほしいというメッセージだと著者は受け止めている。
・つまり、「勉強ができる以前に、人として生きていくうえで、土台になる力をつけておいてほしい」という思いが込められているのだ。
・家事は、理科や社会につながる興味や関心を伸ばすことができる最高の知育である。子どもは、自分がお手伝いをして体を学んだことは、よく覚えているもの。そういうことを、学校は入試問題を通して見ているのだ。
※「家事の重要性」「家庭の食卓が合否を分ける理由」について記載されているが、詳細は本書をお読みください。
・「受験には食事が大切」である。なぜ食事なのかというと、「頭も体も食べものからできているから」。
・頭も体もエネルギーが切れていると働かない。エネルギーの源となる食事は、車にたとえるとガゾリンにあたる。
・食欲を満たす目的だけではなく、食材の効果的な組み合わせを親が気をつけて子どもに伝えていけば、食に対する意識が高くなり、ジャンクフードばかり食べるということも自然となくなってくる。
・イライラしがち、不安になりやすい、緊張しやすい、やる気がない……。そのような子どもの精神的な不安定さは、食事で改善してあげることができる。
・精神面にとくに関係が深い栄養素が、「糖質」。糖質は脳の主要なエネルギー源であり、体にとって不可欠な存在なので、まったく摂らないというわけにもいかない。
・同じ糖質を摂るにしても、どのように摂るのがいいのか、何から摂るのがいいのかといった、食べ方・選び方のポイントを押さえておくことをおすすめする。
※「糖質を摂るにあたり、どういった習慣が危険であるか？」「子どもの『偏食』を玄米と味噌汁で改善した事例」「食事の見直しでアレルギー症状が軽減し、志望校に合格した事例」についても取り上げられているが、詳細は本書をお読みください。
・本書は、「中学受験で求められる要素が変化してきた」「なぜ受験に食事面からの対策が必要なのか」「合格するための『食事作法』」「食卓を通して身につけてほしい『生きる力』」「お手軽！美味しい！脳と体にいい！」『合格メニュー』30選」という章で構成されており、
◇食べもの次第で変化する子どもの健康&パフォーマンス
◇社会のリーダーに備わっている共通点
◇「噛む力」が弱いと免疫力が下がる理由
◇コンビニ食や外食との上手な付き合い方
といった子どもだけでなく、大人も知ってほしい食事の知識ならびに、
◎さばの塩焼き定食
◎味噌焼きおにぎり
◎牛肉と3色の野菜のビビンバ
◎サケの紙包み焼きちゃんちゃん焼き
◎ツナの卵とじ丼
◎手づくりスポーツドリンク
◎いちごジャム
◎ジンジャーシロップ
◎生キャラメル
といったレシピが、1〜2ページで写真と共に、わかりやすく解説された内容となっている。
本書は、受験に限らず、これからの社会を生きるために必須な「生きる力」を身につけるための大事なことが収録されている。タイトルの中に、「中学受験」と書かれていますが、親御さんだけでなく、お子さんなど、幅広い世代の方に読んでもらいたい本です。今後の食生活について考えたい方は、ぜひご一読ください。
※本日(3/21)発売の本です！
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