川越雄一「パートさんがやる気を出す本 業歴30年の熟練社労士が教える、定着・活性化のための即効ノウハウ」

川越雄一「パートさんがやる気を出す本 業歴30年の熟練社労士が教える、定着・活性化のための即効ノウハウ」

2022/8/9

・本書は、社会保険労務士で、宮崎県内を中心に130社を超える企業の労務指導に携わる著者が、パートさんを雇用するうえで重要となることを7つのシーン(採用時・労働時間・休日と賃金・有給休暇・扶養家族・福利厚生・職場の雰囲気・キャリアアップのしくみ)に分け、その考え方や手順を説明した1冊。

・本書ではパートタイムで働く人を、尊敬と愛着を込めて「パートさん」と呼んでいる。
・パートタイム・有期雇用労働法という法律によれば、「1週間の所定労働時間が、同一の事業所に雇用される通常の労働者の1週間の所定労働時間に比べて短い労働者」と規定されている。
・会社によって、「パートタイマー」「アルバイト」「嘱託」「契約社員」「臨時社員」「準社員」など、呼び方は異なっても、この条件に当てはまる労働者であれば、「パートタイム労働者」としてパートタイム・有期雇用労働法の対象になる。

・一般にパートさんは辞めやすいのだが、すべての会社がそうだというわけではない。離職率は業種や職種に関係なく会社ごとに大きく違う。辞められやすい会社は、辞められるキッカケをつくっている。一つひとつのキッカケは小さなことでも、積み重なってくるとがまんてきずに「こんな会社、もう無理」ということになるのだ。そのキッカケとは、
①"正社員風"パートさんを求めすぎ
②会社の"パートさん意識"不足
③キャリアアップの押し付け
④パートさん家族からの信頼のなさ
が本書で取り上げられている。
※詳細については、本書をご覧ください。

・パートさんの仕事は求人も多く転職しやすいぶん、希望に沿わない職場に我慢して働き続けることはない。なので、採用時には「働き方アンケート」でパートさんの希望を丁寧に把握しておくことが必要。
・「働き方アンケート」=パートさんとして採用され勤務を始める前に、年収制限のレベルなどの希望を、より具体的に聞くもの。そこで書かれている問いには、
⒈年収制限について
⒉勤務日数・時間について
⒊1日の勤務時間・時間帯について
などがある。
※働き方アンケートのフォーマットが本書に記載されている。

・「働き方アンケート」は、会社とパートさんに何ら貸し借りのない段階で確認し合うことがポイント。また、時間が経てばパートさんの事情も変わるので、定期的に確認し合うことも有効。

・職場というのは「外」から見るのと、実際に働いてみるのとでは違うことも多いもの。なので、採用後に「こんなはずじゃなかった」という、いわゆるミスマッチが起きてしまう。それを防ぐために「職場体験制度」が紹介されている。これは!パートさん、会社の見極め期間であり、
①職場の雰囲気が合うかどうか
②仕事の内容が合うかどうか
③必要な適性があるかどうか
を見極めるためにおこなうことを理由として実施を推奨している。
※実施期間、どのようなことをさせるか、会社の情報が漏洩されないためにどうするか、職場体験中の賃金の支払い、職場体験制度のメリットについての詳細は本書をご覧ください。

・本書では、序章「パートさんはなぜ辞めるのか、なぜ働き続けるのか」から始まり、パートさんのやる気を出す7つのシーン(採用時・労働時間、休日、賃金・有給休暇・扶養家族の範囲にトコトン対応・福利厚生・職場の雰囲気・キャリアアップのしくみ)の章で構成されており、パートさんの概要と現状、パートさんとその家族の信頼を得る方法、働きやすい職場の雰囲気をつくる方法、パートのリーダー格の育て方など、パートさんのやる気を引き出すノウハウ30が紹介された内容となっている。

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