「AIビジネス大全」AIビジネス大全 執筆チーム(著) 秋元一郎(編著)

「AIビジネス大全」AIビジネス大全 執筆チーム(著) 秋元一郎(編著)

2023/1/22

・本書は、適切なAI・データ利活用について発信し、勤める会社で、主に事業開発(ビジネスディベロップメント)を担務する秋元一郎氏が編著として、「国内外の導入企業事例」「導入企画」「開発・運用」などAIをビジネスで利用するための知識やノウハウを網羅した1冊。
・本書のタイトルは「AIビジネス大全」だが、「DX」についても触れている。なぜなら、AIはDXを成し遂げる中心的な技術要素であり、両者(AI・DX)は切っても切れない重要な関係性にあるから。
・AIとDXに共通して強調したいことは、それが目的ではなく、あくまでも「手段」であるということ。AIの導入そのものを目的にするではなく、まずは「なんのためにAIを導入するのか」という目的を決めることが大切。
・経営者として全体戦略を策定し、目的を明確化したうえで、「なんのために、どこにAIを活用するべきなのか」を判断していくことが重要。社会変化・技術変化の大きな流れのなかで、AIを含むIT技術を活用しながら、意思決定をいかに早く行っていくかがキーになると考えている。
※AI導入において何が重要であるかについても触れられているが、詳細は本書をご覧ください。
・企業がAIを活用する目的として、
①変化予測と対応の適正化
②業務の合理化・効率化
③リアルタイムでの判断支援
④イノベーション創出
が挙げられる。
・AIは、データのなかから関係性を見出し、既存の傾向をより正確に予測することに長けている。この特徴を活用し、より正確かつスピーディに将来変化を予測することを目的にAIの活用が進んでいる。
・実際に、テキスト、音声、画像、デジタルニュース、ソーシャルメディアなど膨大なデータのなかから、人の好みや感情の分析を通じて、レジャーや旅行のパターンなど、顧客の将来を予測することに活用されている。
・また、大量のデータをAIが迅速に処理することで、監視機能を強化する試みが、さまざまな企業で実践されている。モニタリングを通じて、将来発生し得る問題を事前に見つけて計画を促したり、発生後に実施すべき行動を推奨したり、場合によっては機械的対応を実施したりする。
※具体的にどんなことをされているかについての詳細は、本書をご覧ください。
・現在のAIは大まかに、
レベル1/ルールベース(制御)=単純な制御プログラム
レベル2/ルールベース(推論)=対応パターンが複雑・多様
レベル3/機械学習=対応パターンを自動的に学習
レベル4/深層学習=学習に使う特徴量を自力で獲得
と4つのレベルに分類することができる。
・レベル1はエアコンの温度センサーの測定値を基に動作を判断するような、比較的単純なルールに基づいて動作するような簡易なルールに基づく動作が規定されるものを指す。
・また、レベル2は将棋プログラムや掃除ロボットなどの対応パターンが複雑かつ多様ではあるが、活用シーンが特に限定される場合のもので、レベル3はインターネットの検索エンジンといった多様なデータから対応パターンとそこにおけるルールを学習していくものに活用されている。更に、レベル4は音声認識や自動翻訳などのレベル3に「特微量」の探索機能が付加されたものとなっている。
・AIのレベルごとに、それぞれ得意・不得意があり、レベルが高くなるほど優れているというわけではない。それぞれの課題解決に最適なレベルのAIが選択することが重要なのだ。これらのAIは「特化型人工知能」と呼ばれている。
※レベル1〜4の他にあらゆる種類の課題を単一のAIで解決する「汎用型人工知能」の概念(レベルX)も存在するが、まだ実現に至っていないとのこと。
本書では、「AIが加速するデジタルトランスフォーメーション」「AI・データ利活用者の検討プロセス」「AIシステムの検証と導入」「組織としてのAI・データ利活用の推進、浸透」「さらなるAIの活用に向けて」という章で構成されており、「AIを活用する企業(国内・海外)の事例(製造業・ヘルスケア・自動車など)」「AIのできること、できないことについて」「AIを活用するための環境整備」「AI化時代に向けた社会ルールの変化(倫理や法制度など)」といった項目が図解などでわかりやすく解説されており、AIをどのようにビジネスに活用しているのか、どのように導入すれば良いかの悩みについて解決してくれる内容となっている。
本書は、代表執筆者の秋元氏を中心に、36名の関係者(章監修者・執筆者・編集者)が関わった382ページの大作になります!
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