エルバート・ハバード/アンドリュー・S・ローワン(著)三浦広(訳)

エルバート・ハバード/アンドリュー・S・ローワン(著)三浦広(訳)

2023/1/24

・本書は、1856年生まれのアメリカの思想家で作家のエルバート・ハバード氏が1時間で書き上げた世界的ベストセラー作品と、物語の登場人物であるアメリカの軍人のアンドリュー・S・ローワン氏が自身の経緯の一部始終を著した手記「ガルシアへの手紙を、いかに届けたか」を収録し、この100年以上前の名著から現代に生きる私たちが何を学べば良いかについて翻訳者の三浦広氏(以下、三浦氏)が紹介した1冊。

・「ガルシアの手紙」は、「アメリカースペイン戦争」が起きた1898年頃の出来事がもとになっており、キューバでスペインからの独立運動が起きたとき、アメリカ大統領のマッキンレーが、キューバの独立運動のリーダーであるガルシアとコンタクトをとるために、ある人物がローワンを推薦し、ローワンは大統領から受け取った書簡をガルシアに届けるという内容である。
※物語の詳細は、本書の「ガルシアへの手紙」ならびに「ガルシアへの手紙を、いかに届けたか」に書かれているので、ご興味あるかたはお読みください。
・著者のハバードがローワンを賞賛する理由は、彼の「自主性」と「行動力」である。
・普通、いきなり「所在がよくわからない男に手紙を届けてこい」といわれたら、いろいろ確認したくなるものだが、ローワンは命令に対して一切質問することはなかった。
・また、命懸けの任務であるにもかかわらず、指令を受けた後すぐに動き出すという、図抜けた行動力は特筆すべき点である。

三浦氏が考える成功する人の条件とは、
①気概と熱意がある
②明るく、前向きに生きるという覚悟がある
③他人への思いやりと感謝がある
であり、それに合わせて「できる人」の条件として、
①会社の方向、組織の目指しているところをよく知っている
②自分の位置、役割をはずさない
③自分に厳しく、自分をコントロールできる
④反省できる
⑤素直である
が挙げられている。
※さらに「仕事ができない人」の特徴についても触れられているが、これらの詳細は本書をお読みください。

・「成功した人」とは、自分の納得のいく人生を送ることができている人であり、かつ、他人からも、立派な生き方をしているといわれる人ではないだろうかと三浦氏は考えている。
・三浦氏は、成功とは、
①自分のやりたいことを見つけ、または見つけようとし、
②よい人間関係を築ける
ことであると考える。
・「ガルシアへの手紙」の著者のエルバート÷ハバード氏も、成功者を素直に賞賛している。そして、その成功者の例として、ローワンのような人を挙げている。
・ローワンは、自分が依頼されたことを、文句をいうこともなく、人が見ているかどうかではなく、自分でやると決めた以上、やり通す。そして、他の人のため、世の中のためになることをやり遂げて、みんなに大したものだといやれる人になるのだ。このような人は、世界中どこからでも求められ、願いは叶えられ、豊かな生活も送れるだろう。

・本書では、「一億人が読んだ物語『ガルシアへの手紙』」「『ガルシアへの手紙』の主人公、ローワンによる完全実話の手記に学ぶ」という二部構成になっており、「ガルシアへの手紙」ならびに「ガルシアへの手紙を、いかに届けたか」が収録され、この2つの物語から、「成功する人の条件とは何か」について解説した内容となっている。

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