白石優生「タガヤセ!日本「農水省の白石さん」が農業の魅力教えます」

白石優生「タガヤセ!日本「農水省の白石さん」が農業の魅力教えます」

2022/8/18

・本書は、日本初の「国家公務員YouTuber(ユーチューバー)」として、日本の農林水産業を世界に発信、農水省の仕事を国民のみなさんに知ってもらうことを目的とした農水省公式チャンネル「BUZZ MAFF(ばずまふ)」の運営と管理、動画制作をする著者が、日本の農林水産業の特徴や、農家がどれだけ価値ある重要な仕事かなど、日本の農業の魅力について紹介した1冊。
・栽培技術の進歩により、いまでは私たちは季節を問わず、年間を通じていろいろな食材を手に入れることができている。けれども農業は本来、地形や天候などの地域特性に大きく左右される産業であり、地域によって、作れるものが変わってくるのが農業の特徴なのである。
・たとえば、「たまねぎ」を例にする。たまねぎは全国各地で作られているメジャーな野菜だが、主要な産地として知られているのは、北海道、佐賀県、兵庫県であり、この3県が、全国の出荷量の85パーセントを占めている。
・特に収穫量の第1位は北海道で、日本全体の収穫量の約60パーセントにものぼる。
※なぜ、北海道のたまねぎの収穫量が第1位なのか、たまねぎのルーツなどについての詳細は本書をご覧ください。
・地域でおこなわれる農業は、地形や気候、歴史といったさまざまな要素によって決まっていく。種や苗、田んぼや畑があって、農家さんがいても、地域特性によってはどうしても作らないものがある。
・農業は、地域特性だけでなく、季節も関係している。同じ地域でも、夏は作れるけれども、冬には作れないという野菜があったりする。
・地域によってちがいがあるからこそ、地域の農業に特色が生まれる。それが特産品や食文化につながるから、著者はおもしろいと感じている。
・全国の農業の地域特性の特徴
①九州・沖縄=全国の畜産の農業産出額の2割強を占め、温暖な気候をいかした野菜栽培、米の生産もさかん。沖縄県は、年間を通した暖かい亜熱帯気候を活かしてゴーヤ(ニガウリ)やサトウキビなどが生産されるなど、九州・沖縄は南北に長いぶん、農業の多様性が高いのが特徴。
②四国=四国の南に広がる高知平野は冬でも暖かいのが特徴で、なす、トマト、ネギなどが多く栽培されている。この気候のため、栽培される野菜は生育が早く、収穫までに4ヶ月かかる作物を2ヶ月で出荷することができる。また、果物の生産もさかんで、かんきつ類を中心に、梨、ぶどう、もも、キウイフルーツなどが栽培されている。
※関東平野、東北、北海道など他の地域の特性については本書をご覧ください。
・本書では、「日本の農業の特徴と魅力」「変わりゆく農業と農家さんの仕事」「日本の農業が抱える課題(食料自給率・食品ロス・人手不足と耕作放棄地)」「農林水産業の仕事」という章で構成されており、今回紹介した「地域特性」のほか、「日本の農業技術のレベルの高さについて」「大規模化、機械化が進む日本の農業の現状とその事例5件(北海道3件・和歌山県・熊本県)」「著者のプロフィール(生い立ちから現在に至るまで)」など、農業の魅力ならびに日本の農業の「イマ」について紹介された内容となっている。
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